床

クッションフロアDIYのやり方|型紙・貼り方・トイレのカットと費用

型紙に合わせて木目のクッションフロアをカッターで切っている様子のイラスト

先に結論

  • クッションフロアはDIY向きの床材。既存の床の上に貼れて、カッターで切れる。
  • 賃貸なら貼ってはがせる両面テープ、持ち家の水まわりは接着剤、一時的なら置き敷きと使い分ける。
  • トイレ・洗面所は新聞紙で型紙を取ってから切る。便器は外さなくても貼れる。
  • 床のきしみ・沈み、下地の腐れ、便器まわりからの水漏れ跡があるなら貼る前に業者へ。

作業カード

難易度
初心者でもできる
作業時間
トイレで半日/6畳で1日
人数
1人(6畳以上は2人がラク)
自分でやる費用
トイレで5千〜1万円/6畳で1.5万〜3万円
業者に頼む費用
トイレで2万〜4万円/6畳で4万〜7万円

※費用は材料のグレードや地域、現場の状態で変わる目安です。

この記事の目次

使う道具

  • カッター(大型)(刃はこまめに折る)
  • 地ベラ(押さえベラ)(壁際に押し込んでからカット)
  • 金属定規(重ね切り・直線カット用)
  • メジャー・ペン・はさみ
  • 撫でバケ or タオル(空気を外へ押し出す)
  • ジョイントローラー(継ぎ目の圧着。無くても施工はできる)
  • 養生テープ(柄合わせの仮止め)
  • 新聞紙・チラシ(トイレなど狭い場所の型紙)

用意する材料

  • クッションフロア(住宅用は厚さ約1.8mm、幅約182cmが主流)
  • クッションフロア用両面テープ(賃貸は「はがせる」タイプ)
  • クッションフロア用接着剤(接着剤で貼る場合。くし目ごてで伸ばす)
  • 継ぎ目処理剤(シームシーラー)(継ぎ目の割れ・めくれ防止)

フローリングの傷や日焼けが気になってきた、トイレの床の黄ばみが落ちない、賃貸の床の色が部屋の雰囲気に合わない。そんなときに候補に上がるのがクッションフロアです。

クッションフロアは塩化ビニル樹脂でできたシート状の床材で、住宅用は厚さ約1.8mm、幅約182cmのものが主流です。既存の床の上に貼れて、カッターとはさみで切れるので、床材の中ではDIYのハードルが低い部類に入ります。一方で、下地が傷んでいる床や、便器を外して貼りたいトイレなど、業者に任せた方が結果的に安く済むケースもあります。

ここでは、貼り方の選び方から型紙、トイレの便器まわりのカット、継ぎ目処理、必要量の計算、業者費用との比較まで、順番にまとめます。

自分でやるか、頼むか

先に判断の目安です。床そのものに問題がなく、「見た目を変えたい」「汚れに強くしたい」が目的なら、DIYで十分きれいに仕上がります。

条件自分でやる業者に頼む
6畳前後の洋室・トイレ・洗面所◎ 向いている○
賃貸で原状回復が必要◎ はがせる両面テープで対応△ 管理会社の許可が必要
床がきしむ・沈む・浮いている× 貼っても直らない◎ 下地補修から
便器を外して貼りたい△ 給排水の脱着が必要◎
20畳以上・継ぎ目が多い△ 時間と精度が必要◎
費用(6畳)1.5万〜3万円(目安)4万〜7万円(目安)

業者の費用は、既存床の撤去の有無、下地補修、便器の脱着、使う床材のグレードで大きく変わります。表の金額はあくまで目安で、実際は見積もりで確認します。

貼り方は3種類。両面テープ・接着剤・置き敷きの選び方

クッションフロアの固定方法は大きく3つあります。仕上がりと、あとではがせるかどうかで選びます。

貼り方向いている場所はがしやすさ注意点
はがせる両面テープ賃貸、初めてのDIY◎物件によっては使用不可のこともある
強粘着の両面テープ持ち家の洋室△凹凸のある床(コンクリートなど)には不向き
接着剤(ボンド)持ち家のトイレ・洗面所・キッチン×オープンタイム(待ち時間)の管理が必要
置き敷き(置くだけ)一時的な模様替え、家具の多い部屋◎端のめくれ・ずれが出やすい

両面テープ

カインズの手順では、部屋の四方の壁際に両面テープを貼り、さらに中央部にもテープを渡してクッションフロアの浮き上がりを防ぎます。賃貸向けの手順では、外周の4辺に加えて約50cm間隔で平行にテープを貼る方法が紹介されています。たとえば奥行き272cmの部屋なら、272÷50でおよそ5.4本なので、6本入れる計算です。テープの必要量は「部屋の外周+中間のテープ本数×長さ」で出しておくと、買い足しに走らずに済みます。

賃貸では、床面側が弱粘着、シート側が強粘着になった「貼ってはがせる」タイプを選びます。

接着剤

接着剤で貼る場合は、床にボンドを出してくし目ごてで均一に伸ばし、接着できる状態になるまでオープンタイムをとってから貼ります。オープンタイムは接着剤の種類や季節で変わるので、使う製品の説明書を確認します。

接着剤は仕上がりが最もしっかりしますが、はがすときに下地を傷めやすいので、持ち家の水まわりなど「長く使う・水がかかる」場所向きです。

置き敷き(置くだけ)

カットして床に敷くだけの方法です。家具で四隅が押さえられる部屋なら使えますが、人がよく通る場所は端がめくれてつまずきの原因になります。置くだけで済ませたい場合も、出入り口と継ぎ目だけは両面テープで留めておくと安定します。

賃貸で貼る場合

賃貸住宅の原状回復は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が一般的な基準として参照されます。借りた人が加えた変更は、退去時に元に戻すのが基本です。

  • 管理会社・大家さんに事前に確認する。 はがせる両面テープでも施工自体を禁止している物件があります。
  • テープは床面が弱粘着のものを選ぶ。 強粘着テープや接着剤は、はがすときにフローリングの表面を傷めるおそれがあります。
  • 長期間貼りっぱなしにしない前提で考える。 年数や床材との相性で、きれいにはがせるかは変わります。

必要量の計算

クッションフロアは幅約182cmのロールを長さで買うのが一般的です。

  1. 部屋の見取り図を描き、各辺の長さを測って書き込む
  2. クッションフロアの幅(約182cm)で割り付け線を引く
  3. 1枚ごとの長さは「実寸+両端5cmずつの余り(合計+10cm)」で計算する
  4. 継ぎ目がある場合は、柄合わせのために柄1リピート分を足す

例:6畳(約260cm×約350cm)の洋室 幅260cmを182cm幅で覆うには2枚必要です。長さ方向(350cm)に貼ると、1枚あたり350+10=360cm、2枚で約7.2m。柄物なら柄合わせ分を足して8m前後が目安です。

例:トイレ(約80cm×約130cm) 182cm幅なら1枚で収まります。長さは130+10=140cm程度。型紙の取り直しに備えて、少し余裕を持たせて買います。

サンゲツの施工要領書では、継ぎ目が多いと見た目が悪くなるうえ、小さな切れ端は浮き・はがれの原因になるとして、継ぎ目をできるだけ少なく、出入り口に継ぎ目がこないように割り付けることが勧められています。

手順(洋室を両面テープで貼る場合)

便器の根元の曲線に合わせてクッションフロアをカッターで切っている手元のイラスト

床を掃除して仮敷きする

床のごみ・ほこり・油汚れは接着不良の原因になります。掃除機をかけ、油汚れは洗剤で落として水拭きし、よく乾かします。

クッションフロアは巻き癖がついているので、部屋のサイズより長めに切って床に広げ、しばらく置いてなじませます。寒い時期はシートが硬くなっているので、仮敷きの時間を長めにとります。

両面テープを貼る

四方の壁際と、約50cm間隔の中間ラインに両面テープを貼ります。この時点ではまだはくり紙をはがしません。

角に切り込みを入れる

部屋の角や柱の出っ張りでは、シートが浮くので切り込みを入れます。入隅(へこんだ角)はシートを角に押し込み、折り目の角から外側へ向かって切ると位置がずれにくくなります。

1枚目を貼る

壁際にシートの辺をぴったり合わせたら、片側を半分までめくってはくり紙をはがし、中央から外へ空気を押し出すように貼ります。反対側も同じように貼ります。先に全体の位置を固定してから端を切る方が、めくったときのずれを防げます。

壁際を切る

地ベラで壁と床の角にシートを押し込み、ヘラに沿ってカッターで余分を切り落とします。壁がゆがんでいる場合は、巾定規(はばじょうぎ)を使うと壁の形に沿って切れます。

継ぎ目を重ね切りする

2枚目を柄が合う位置で1枚目に数cm重ね、養生テープで数か所仮止めします。重なった部分に金属定規を当て、2枚まとめて一度に切ります。木目柄の場合は、目地の上を切ると継ぎ目が目立つので、目地から5mmほどずらした位置で切るのがポイントです。

切れ端を取り除いたら、継ぎ目の真下に両面テープを貼って2枚を接着し、ローラーで圧着します。

継ぎ目処理剤を入れる

継ぎ目処理剤のノズルを継ぎ目に差し込み、軽く絞りながら手前に引いて注入します。はみ出したらすぐ拭き取ります。乾燥までの目安は約1時間で、その間は継ぎ目を踏まないようにします。

トイレの床を貼る:型紙と便器まわりのカット

トイレは便器・壁・配管があって形が複雑なので、ロールから直接切るのではなく、型紙を作ってから切ります。便器は外さなくても貼れます。

型紙を作る

床を拭き掃除したら、新聞紙やチラシを床の形に沿って並べ、テープでつないでいきます。壁の凹凸や便器のカーブは、紙を短冊状に小さく切って少しずつ並べると、曲線に沿った形が取れます。

型紙ができたら、便器の後ろ側など1か所に切れ目を入れて床から外します。

シートの裏面に写す

クッションフロアを裏返し、その上に型紙を置いてペンでなぞります。

切る

壁際は写した線の上か、わずかに外側で切ります(あとで壁際を押し込んで微調整できるように)。便器まわりは線より少し内側を切ると、すき間が出にくくなります。

便器を通すため、便器の後ろ側(奥の壁側)から便器の中心に向かって縦に1本切り込みを入れます。切り込みは目立たない後ろ側に入れるのが基本です。

仮置きして微調整する

シートを便器にくぐらせて敷き、浮いているところ、当たっているところを少しずつ切って合わせます。一度に大きく切らないのが失敗しないコツです。

貼る

壁際と便器まわりに両面テープを貼り、中央から外へ向かってタオルで押さえながら貼ります。便器の後ろの切り込み部分には継ぎ目処理剤を入れて乾かします。

費用:自分でやる場合と業者に頼む場合

自分でやる場合(目安)

項目費用の目安
クッションフロア(住宅用・182cm幅)1mあたり1,400〜3,000円前後
両面テープ(50mm幅)1巻数百円〜千円台
接着剤(使う場合)数千円
継ぎ目処理剤千円前後
道具(カッター・地ベラ・ローラー・撫でバケ)2,000〜5,000円(セット品もある)

トイレ1室なら材料1.5m前後と道具で5千〜1万円、6畳なら8m前後の材料と道具で1.5万〜3万円がひとつの目安です。デザイン性の高い柄や、消臭・遮音などの機能品は単価が上がります。

業者に頼む場合(目安)

業者に頼む場合は、材料費に加えて施工費がかかり、トイレで2万〜4万円、6畳で4万〜7万円程度が目安です。既存の床材のはがし・処分、下地の補修、便器の脱着が入ると、そのぶん上乗せになります。

業者に頼むメリットは、便器を外して床全体を一枚で貼れること、下地の傷みを見つけてその場で補修できること、接着剤で長持ちする仕上げにできることです。費用だけでなく、床の状態で判断するのがおすすめです。

よくある失敗と対策

  • 寸法がぎりぎりで足りない:両端5cmずつの余りを必ず見る。柄物は柄合わせ分も足す。
  • 継ぎ目が開いてくる:重ね切りで2枚同時に切り、継ぎ目処理剤を入れる。
  • ふくらみ・空気だまり:中央から外へ空気を押し出す。サンゲツの施工要領書でも、空気だまりは小さなものでも必ず取り除くよう書かれています。
  • ドアがこすれる:貼る前にドア下のすき間を確認する。
  • 壁際にすき間:切る前に地ベラでしっかり押し込み、ヘラに沿わせて切る。

壁と床をまとめて模様替えするなら、壁紙の張り替えを自分でやる手順 も合わせて読むと、作業の順番(壁が先、床が後)が組みやすくなります。DIYでできる範囲全体は リフォームで自分でできること・できないこと にまとめています。

こうなったら業者に頼む

  • 床を踏むと沈む・きしむ、フローリングが浮いている(下地の補修が先)
  • トイレの便器まわりの床が黒ずんでいる、ぶよぶよする(水漏れで下地が傷んでいる可能性)
  • 便器を外して貼りたい(給排水の脱着と再接続が必要になる)
  • 既存のクッションフロアが強く接着されていて、はがすと下地まで傷む
  • 20畳以上など広い面積で、継ぎ目が多くなる

無理に続けて傷口を広げると、最初から頼むより高くつくことがあります。見積もりは2〜3社から取ると相場がつかめます。

よくある質問

既存のクッションフロアの上から貼れますか?
浮きや剥がれがなく、表面に凹凸がなければ、汚れを落としてそのまま上貼りできます。浮いている部分がある場合は、はがしてから下地を平らにして貼ります。
置くだけ(置き敷き)でも大丈夫ですか?
家具で押さえられる部屋なら置き敷きでも使えますが、端がめくれたり歩くとずれたりしやすくなります。最低限、壁際と継ぎ目だけは両面テープで留めるのがおすすめです。
継ぎ目処理剤は必要ですか?
無くても貼れますが、時間が経つと継ぎ目にすき間が出やすくなります。継ぎ目がある場合は使った方が仕上がりが長持ちします。
ドアが開かなくなることはありますか?
クッションフロアの厚み分、床が高くなります。ドアの下のすき間が少ない部屋は、事前に開閉に支障がないか確認しておきます。
切ったときに手がかゆくなりました
裏面にガラス繊維を使った製品が多く、引きちぎると繊維が肌につきやすくなります。裏面まで刃を通して切り、軍手や長袖で作業すると防げます。

参考にした資料

クレオンDIY編集部

住まいのDIYを「自分でやるか、頼むか」で判断できるように、メーカーの施工説明書や公的機関の情報をもとに記事を作っています。法令や製品仕様が変わったときは記事を更新し、更新日を明記しています。

※本記事は2026年9月28日時点の情報にもとづく一般的な解説です。作業はご自身の判断と責任で行い、製品の取扱説明書・施工説明書の指示を優先してください。電気・ガス・給水装置の工事など資格が必要な作業は、有資格者や指定業者に依頼してください。